週刊ビットコインVOL.3(2025/5/26〜6/1)

今週のビットコインの価格変動/値動き

今週のビットコインは、1520万円前後でスタートし、週の半ばにかけては1590万円台まで上昇、一時は1600万円台への接近も見られました。しかし、週後半に入ると利確売りなどの影響から価格が下落し、一時は1500万円を割り込む場面もありました。最終的には1510万円手前で取引を終え、落ち着いた値動きとなっています。

先々週の21日(米国時間)の取引では、ビットコインはドル建てで10万9400ドルを超え、過去最高値を更新しました。この動きもあり、いまもビットコイン市場への関心は高い状態が続いています。高値後は押し目買いの動きも見られました。

一方で、米国の経済指標発表をきっかけに市場にやや不安感が広がり、短期的な利益確定の売りも出ています。とはいえ、ビットコインETFを通じた買いは引き続き活発で、今後の値動きに注目が集まっています。

当面は1500万円付近を下値の目処としつつ、次なる上昇局面に向けた動きが見られるかが注目されます。

今週のビットコインの主な海外ニュース

ビットコイン、供給ショックで価格急騰の可能性:シグナムが警鐘

今後数ヶ月でビットコイン価格が急騰する可能性
スイスのデジタル資産銀行シグナムのリサーチ責任者、カタリン・ティシュハウザー氏は、ビットコイン(BTC)が今後数か月で「供給ショック」に直面し、価格が急騰する可能性があると指摘しています。

そもそもビットコインの供給ショックとは?
供給ショックとは、市場での供給量が急激に減少することで、価格が大きく変動する現象です。ティシュハウザー氏によれば、過去1年半でビットコインの流動供給量は着実に減少しており、その背景には、ストラテジーやトゥエンティワン・キャピタルなどの企業によるビットコイン取得の増加があります。

需要の増加による効果
一方で、機関投資家からの需要は増加しており、これが価格に強い影響を与えるとされています。ティシュハウザー氏は、「大きな需要は非常に強い乗数効果をもたらす。つまり、1ドルの需要が市場の時価総額を20〜30ドル押し上げることになる」と述べています。この効果は、ビットコインETF(上場投資信託)のローンチや米国の選挙をめぐる局面で既に資金流入の観点からも確認されています。

規制の明確化とマクロ経済的要因
さらに、規制の明確化やマクロ経済的な圧力、インフレに対する耐性を備えた資産としてのビットコインの魅力が高まっていることも、価格上昇の要因とされています。これらの構造的要因が、ビットコインに対する強気な見通しを支えています。

市場の健全な調整
ディライブ創業者のニック・フォースター氏は、ビットコイン相場が今後しばらく「保ち合い」の動きを見せる可能性が高いと見ています。これは、これまでの価格上昇による利益確定売りや調整の動きが入り、市場が一度落ち着きを取り戻す健全なプロセスだという考えです。こうした期間を経ることで、ビットコイン市場は次の価格上昇局面に向けた土台を築くことができ、より持続的な成長につながると期待されています。